2006年12月09日

人生の楽しみを知る人のためのクルマ

ポルシェというブランドは、第2次大戦後の創立以来、一貫して
スポーツカー・メーカーであったことから完成したと考えていい。

ポルシェはクルマのデザイナー、ドクター・フェルナンド・ポルシェの
名を冠したスポーツカーである。

最初のポルシェは、ポルシェ博士の故郷オーストリアの
グミュントで組み立てられた。
それは博士の傑作、VWビートルのパーツを使ったスポーツカーだった。

エンジンはわずか1.1Lのフラット4で、この2シーターの
オープン・ボディのプロトタイプは、エンジンがリアにではなく
ドライバーの背後に置かれていた。

このことは、現在ミッドシップのボクスターこそピュア・ポルシェだと
主張する人たちの論拠になっている。

ドクターポルシェにとって356番目のデザインとなるポルシェ356は、
快適性のためにリア・エンジンの2+2クーペが標準ボディとして選ばれた。

356は当初、クーペ、カブリオレで始まり、ロードスターを追加。
いずれもしっかりしたボディと、当時のスポーツカーとしては
豪華なインテリアを持っていた。

1960年代に入ると、ポルシェはスポーツカー・ビジネスで
確固たる地位を築く。

1963年のフランクフルト・ショーで、ポルシェはまったく新しいクルマを
発表する。それが911だ。

911はフラット6をリアに持つ新しいスポーツカーで、
排気量は2Lから始まり3L級へと拡大されていく。
空冷911は改良に改良を重ねて、34年という長寿を全うし
いまのポルシェのイメージはこの911によって築き上げられた。
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合理性と楽しさを追求し続けるクルマ

フォルクスワーゲンという自動車会社は戦後生まれであり、
歴史は浅いがドイツ的価値観をよく体現している。

ドイツ的価値観とは合理性とクルマの楽しさの追求であろう。
クルマの楽しさを理詰めで追求すると、VWの場合、4人家族が
可能な限り安全に速く移動することであり、その楽しさの追及を
ドイツは理詰めで行う。VWの魅力もここにある。

初代ゴルフは、1.5L、70馬力級エンジンながら、車重は800kgと軽く
マニュアル4速ギアボックスでスポーツカーのように走った。

初代ゴルフで画期的なのは、GTIといセグメントをつくったこと。
GTIクラスとは、平凡なFF2ボックスに高性能エンジンと足回りを与えて、
新しいプレミアムな価値を与えたクルマである。

GTIの登場によって、もともと初代ゴルフが持っていた資質なのであろうが、
ゴルフはクラスレスな小型車として認知されるようになった。

GTIは追加モデルとして1976年に出てきた。当時輸入元のヤナセは
これを輸入せず、日本の並行業者のプライスは約400万円もした。
ゴルフGTIは小さな高級車となっていく。

2003年フランクフルトショーで発表されたVWゴルフは5代目。
もはや完成といっていいクルマで、
これはもうプレミアム・セグメントである。
posted by german-car at 11:11| Comment(0) | TrackBack(1) | フォルクスワーゲン

独自の価値観を持つ人のためのプレミアム・カー

アウディが世界的なブランドになったのは1980年
”クワトロ”の登場以降である。

4WDの乗用車はそれまでも存在したが、
アウディ・クワトロは常時4WDシステムを持つ
エレガントなロード・カーであったことが新しかった。

当時も現在も、アウディはVW傘下のメーカーだが、クワトロの出現で
世界の自動車メーカーから大いに注目されるところとなった。

アウディの4つの輪マークは、このメーカーの歴史を示している。
第2次大戦前のドイツの高級車、ホルヒを頂点に、
アウディ、ヴァンダラー、DKWの4社が集合した
自動車連合であることを表しているのだ。
この4社連合はそのまま、アウト・ウニオンを名乗った。

アウト・ウニオンは第2次大戦後、
一時ダイムラー・ベンツの傘下となって生き延び
1965年にフォルクスワーゲンの子会社となる。

アウディ・ブランドのクルマが
復活するのは、これからさらにあとの事だ。

クワトロ登場以降の20年で、メルセデス、BMWと肩を並べる
プレミアム・ブランドへと成長したのである。

「技術による先進」をスローガンにWRCを制覇し、
ル・マン24時間レースで3連勝している。

メルセデス、BMW、アウディというドイツ・プレミアム御三家の中で
アウディは人一倍速いクルマである。
ターボによるハイ・パワーの技術も持っている。

ヨーロッパでは直噴ディーゼル・ターボ、TDIは非常に高く評価されている。
ターボ+4WDはアウディの技術力の大看板である。

アウディはVW傘下にあって、VWとは少し離れたところにいる。
いまやアウディはアウディ・ブランドを確立しており、
日本でも販売網をVWと分離しアウディ1本でディーラ−展開している。

アウディはメルセデスでもない、BMWでもない
独自の価値観を持っている人が
乗っているクルマなのかもしれない。
posted by german-car at 11:08| Comment(0) | TrackBack(0) | アウディ

今どき数少ない「エンジン命」のクルマ

もともと航空機用エンジンの製造会社として設立された
BMW(バイエルン・エンジン製造会社)は、第1次大戦のドイツ敗北で
やむなくモーターサイクルをつくりはじめる。

現在のBMWは1960年代初めの「ノイエ・クラッセ」
(ドイツ語で「新しいクラス」)1500の登場から始まった
といっていいだろう。

この1500こそ、いまもBMWの生産台数の半分以上を占める主力モデル、
3シリーズの元祖なのである。

日本においては、1950年代BMWはモーターサイクルの優秀性で
その名をあげた。

空冷、水平対向2気筒エンジンは静かでスムーズ、
当時モーターサイクル全盛の日本にあっても、
BMWは「高級」の名をほしいままにした。

BMWは第2次大戦後のドイツの奇跡のひとつといわれている。
BMWのクルマづくりのポリシーは「スポーティでかつゴージャス」で、
このコンセプトが世界中でウケた。

BMWのオーナメントは、よく知られたブルーと白の丸型。
バイエルンの青い空と白い雲、
あるいはアルプスの山の白い雪を示すと同時に、
飛行機の回転するプロペラを表すという。

BMWの社名ともなっているエンジンは、
いまも他の内燃機関とはハッキリ違った
キャラクターを示している。

現代のクルマでこれほどのキャラクターを持っているものを
リストアップすると、
ポルシェのフラット6、フェラーリのV12、そしてBMWのストレート6になる。

ストレート6は、いまではマイナリティになってしまったが、
乗るとその良さを実感する。

昨今は技術の進歩でエンジンに差を感じなくなったが、
BMWは数少ない「エンジン命」のクルマであるといえる。
posted by german-car at 11:04| Comment(0) | TrackBack(1) | BMW